ポメラニアン

【ポメラニアンの飼い方】性格や体の特徴から注意点などを徹底解説!

ドッグフード店長
ドッグフード店長
ここではポメラニアンの飼い方について詳しくまとめました。ポメラニアン(犬)の基本的な飼い方と、ポメラニアンを飼う上での注意点に分けてご紹介します。

ポメラニアンに限らず、犬種によって特徴や性格が異なります。なので「ポメラニアンだからこそ気を付けたい内容」などもあります。

ポメラニアンと暮らしている方、これから迎える方は参考にしてみて下さい。

ポメラニアンを飼う上での基本

ここではポメラニアンを飼う上で、性格や体格などを考慮し、基本的な飼い方についてご紹介します。食事や室温・散歩など、ポメラニアンに合わせてまとめました。

 

ポメラニアンの食事の回数・量は?

生後3カ月未満 4回
生後3~6カ月 3回
生後6~12カ月 2回
生後12カ月以降 2回

一日に与える回数は上記を参考にして下さい。一度に食べられる量が少ない内は、回数を小分けにして上が絵ます。回数を変更する時は1~2習慣かけて少しずつ減らしていき、最終的に無くすようにします。

量については、与えるドッグフードによってカロリー量も異なるので、ドッグフードのパッケージに書かれている給与量(給餌量)を目安に与えます。パッケージに書かれている給餌量は1日辺りの目安量となります。

目安量を与えて、「うんちがゆるければ与えすぎ」・「うんちが硬ければ少なすぎ」と考えて、1日辺り5gを目安に増減しながら与えて下さい。

 

ポメラニアンを室内飼いする環境づくりと室温

ポメラニアンに限らず、フローリングだと足を滑らせて転倒したり、関節が外れてしまうことがあります。また、穴を掘るような仕草で床を傷つけたりもするので、部分的に取り換えられるタイルカーペットがおすすめです。

カーペットを選ぶ際は、長いと爪などに引っかかる為、毛が短いものを選びましょう。室温については24~26度がベストです。冬場の寒さ対策で、湯たんぽやホットカーペットを使う場合、低温火傷には十分気を付けて下さい。

基本的には、風通しの良い古民家とは違い、最近の住宅は気密性が高く熱が逃げにくいので、冬でも寝床に毛布や着なくなったトレーナーなどを置いておく程度で十分です。夏場もエアコンが効きすぎる場合があるので、やはり寝床には毛布などを置いてあげましょう。

 

ポメラニアンのお手入れ

絶対に必要なお手入れは「歯磨き」と「ブラッシング」です。「シャンプー」は汚れが目立つ場合や、ニオイが気になる時に行えば十分です。素人が初めてやろうと思っても、どれもハードルが高いです。

トリミングサロンや動物病院などでやり方を教えて貰いましょう。「夏場は暑そうだから」という理由でサマーカットにする方がいますが、ポメラニアンは一度バリカンを入れるとその後、毛が伸びにくい傾向にあります。

また、毛のお陰で直射日光から皮膚を守れている面もあります。毛が無くなることでストレスになることもあります。サロンなどで進められることがあるかもしれませんが、必要なことではないので、断って大丈夫です。

 

ポメラニアンのしつけは幼少期から徹底すること

ポメラニアンはとても賢く、しつけも入りやすい犬種です。それゆえに子犬の時からのしつけが重要です。例えば、子犬の内は手を噛まれてもそれほど痛くないので、つい手にジャレさせて遊んでしまいます。

ですが、成長するにつれて噛む力も強くなり、普通に出血するほどの力で噛まれます。ポメラニアンは頑固な面も持っていて、この時期に噛み癖を直そうとしても「今まで良かったのになんでダメなの?」と混乱します。

「吠え癖」についても同様で、幼少期からのしつけが必要です。ちなみに、2015年にペット保険のアニコムが発表したデータによると、ポメラニアンのしつけの悩みで多いのが「1位:噛み癖」と「2位:吠え癖・無駄吠え」です。

容姿やサイズからついアイドルのような扱いになってしまいますが、小さくても犬であることに変わりありません。しつけが不十分だと鳴き声による近隣トラブルになることもあります。

 

ポメラニアンの散歩

未だにペットショップなどでは、「ポメラニアンは超小型なので散歩はいらない」と紹介されることがあります。確かに運動量的には室内で遊んであげるだけでも確保できます。ですが、散歩は単に運動させる為に行う訳ではありません。

ポメラニアンは好奇心旺盛です。散歩はポメラニアンの探求心を満たし、無駄吠えを抑える効果もあります。また、散歩時に他の犬や人間と会うことで、社会化を身に着け「無駄吠え」や「噛み癖」などの問題行動を減らすことができます。

夏場は「早朝や夜」の温度が上がる前に行きましょう。1回10~15分程度で1日2回で十分です。ポメラニアンは小さく、地面からの距離が近いです。アスファルトからの跳ね返りで、人間の想像以上に暑い場所を歩かなくてはいけません。

どうしても日中の暑い時間帯に行かなければいけない場合、土や芝生の上を歩かせると、暑さ対策になります。ただ、マダニや蚊といった寄生虫のリスクも上がるので、予防薬なども忘れてはいけません。

心臓が悪い子や、シニア期のポメラニアンは真夏・真冬のヒートショック(寒暖差による血圧上昇)にも注意が必要です。防寒具を付けたり、暑い中の散歩からいきなり冷房の効いた部屋に入らず、少し玄関で足を拭くなどして休ませるようにしましょう。

 

ポメラニアンを飼う時の注意点

ここからは、ポメラニアンに多い病気や性格を元に、「ポメラニアンを飼う時の注意点」をまとめました。他の犬種なら気にしなくて良いことでも、超小型のポメラニアンだからこそ気を付けなければいけない事がたくさんあります。

 

ポメラニアンには首輪よりハーネス

ポメラニアンなどの小型犬は、「気管虚脱」という気管がつぶれてしまい、呼吸がし難くなる病気が多いです。これは、肥満なども原因となりますが、散歩時に首輪を付けて引っ張ったりすることで、首に負担がかかり「気管虚脱」を悪化させます。

なのでポメラニアンに限らず、超小型犬などは首への負担が少ない「ハーネス」を使用するようにしましょう。また、タバコなどによる気管への刺激も原因の一つとなります。愛犬の前では喫煙を控えましょう。

 

ポメラニアンの為に部屋の段差を見直す

ポメラニアンは骨折・関節病が多い犬種です。階段は踏み外して大ケガをする可能性もあります。二階建ての家では、階段に近づけさせない方が良いです。また、ソファへの上り下りも足腰への負担となります。

最近ではソファーなどの段差を埋める為の「スロープ」や「ステップ」も販売しています。出来るだけ家中の段差を減らし、階段など対策が難しい箇所には近づけさせない工夫が必要です。

 

ポメラニアンは子犬の内から歯ブラシに慣らしておく

ポメラニアンなどの超小型犬は歯と歯の間が狭く、食べかすが詰まりやすいです。結果として歯周病を起こし易い犬種と言えます。1990年代にいくつかの調査が行われており、歯周病の原因として「小型犬と加齢」が誘発率を上げることが分かっています。

2010年にペット保険のアニコムが発表したデータでも、3歳を境に歯周病の発症率が上がっていくことが分かっています。歯周病を防ぐのに最も効果的なのは歯ブラシを使った歯磨きです。

歯磨きガムなどは部分的な効果しか得られず、歯の根元部分に詰まった食べカスを取り除くことが出来ません。成犬になってから歯磨きをしつけるのは非常に大変です。是非、子犬の内から歯磨きを習慣づけていきましょう。

 

ポメラニアンは4~8カ月頃に生え変わり(ハゲる時期)がある

ポメラニアンは生後4~8頃にかけて、子犬の毛から大人の毛に生え変わる時期があります。生後3カ月頃に迎えた人は、スカスカになっていく愛犬を見て「病気かも!?」と不安になってしまう方も少なくありません。

ですがこれは正常なことで、ポメラニアン好きの間では「サル期」・「お猿期」などと呼ばれ、どのポメラニアンでも1度は通る道です。その後、しっかりと毛が生えそろうまでは個体差があります。

早ければ1歳で生えそろう子もいますし、3歳頃になってようやくポメラニアンらしいフカフカの容姿になる子もいます。少しみすぼらしくも見えますが、この状態のポメラニアンを見れるのは一生でこの時期だけなので、写真もたくさん残しておきましょう。

 

ポメラニアンのブラッシングは子犬の内から慣らしておく

ポメラニアンの毛は細く、絡まりやすいのでブラッシングが必須です。毛玉になってしまうと汚れやすくなりますし、蒸れて皮膚炎を起こすこともあります。ブラッシングは子犬の内から慣らしておきましょう。

ある程度成長してからブラッシングしようとすると、嫌がる子が多いです。最低でも2日に1回はブラッシングをしてあげたいところです。カーペットや服に付くの抜け毛対策としても有効なので、家に迎えたら早めに慣らしていきましょう。

ちなみに、ポメラニアンは室内飼いが基本なので1年を通して抜け毛があります。得に多いのは「夏の終わり」と「春先」です。この期間は特に抜け毛が増えるので、毎日でもブラッシングしてあげたい時期です。

 

ポメラニアンは小さな子共がいる家庭では注意が必要

活発な子がいる家庭では子供の影響を受けて、ポメラニアンも無駄吠えが増える傾向があります。また、ポメラニアンはキャシャなので骨折が多いです。小学生くらいの子が抱っこして、胸の高さから落としただけで骨折する場合があります。

また、子供の友達が遊びに来た際にも、抱っこしようとしたところを噛まれるケースもあります。子共がいる家庭ではポメラニアンは飼えないという訳ではありませんが、あまり相性が良いとは言えないので、注意が必要です。

 

ポメラニアンは老人が飼う場合、こんな点に注意

ポメラニアンは散歩時間も短く済むので、老人におすすめされることが多い犬種です。ですが、最低限「マテ」などのしつけができないと、逃げ惑うポメラニアンを中腰で捕まえるのは大変です。

「散歩の時にハーネスを装着する」、「ワクチンや定期健診の時にキャリーに入れる」など、ポメラニアンを抱っこしなければいけないシーンは案外多いです。また、老人とポメラニアンという組み合わせによる事故にも注意が必要です。

足元をウロウロしていたり、座布団で休んでいるポメラニアンに気づかず、踏んでしまうという事故が意外と多いです。「自分に限ってそんなことは無い」という慢心は危険の元です。老人がポメラニアンと暮らすなら、常に注意が必要です。

 

ポメラニアンを甘やかしすぎないこと

ポメラニアンの様な愛玩犬は、容姿やサイズから飼い主が可愛がり過ぎてしまう傾向にあります。愛犬に愛情を注ぐことは大切なことですが、それが過剰になると愛犬にとっても飼い主にとっても、結果として負担になることになります。

「分離不安」といい、飼い主の姿が見えなくなると吠え続けたり、破壊行動、トイレの失敗などの問題行動を起こすようになります。飼い主に対する依存度が高い為、飼い主がいなくなると犬もストレスになります。

また、飼い主としてもお留守番が出来なくなるので、外出に制限がかかり負担となります。無理に出かけると、無駄吠えによってご近所トラブルになるケースも考えられます。愛犬と常に行動を共にするのではなく、一定の距離を持って接しましょう。

 

ポメラニアンの飼い方の本を1冊は読んでおく

これまで犬を飼ったことがある人でも、「ポメラニアンの飼い方」が書かれた本を1冊は読んでおくことをおすすめします。やはり犬種が違うと、性格や特徴が異なります。なので注意する点やしつけの方法も変わってきます。

五十嵐一公という方が書いた「ポメラニアンの飼い方」という本がおすすめです。ただ、古い本なのでもう新品は見つからないかもしれません。ですが、著者の五十嵐氏は「ポメラニアンと言えばハドレー」と言われるほど有名な犬舎の代表です。

 

まとめ

ここではポメラニアンの飼い方について、「基本編」と「注意点」という形でまとめました。とは言え、ここではお伝えし切れなかった部分もあります。

ポメラニアンという犬種を深く知るという意味でも、「ポメラニアンの飼い方」について書かれた本を1冊は読んでみることをおすすめします。