ブリーダーや個体によって性格も色々です。柴犬という犬種の傾向は確かにありますが、飼い方やしつけもその子の性格を大きく左右します。
あなたのイメージしている柴犬と、実際の柴犬の性格に違いがあると飼育が難しくて、里親募集をしなければいけないことにもなるかもしれません。
家族として柴犬を迎え入れようとしている方は、一度は目を通しておいてください。
目次
【性格が悪い?】一般的な柴犬の傾向
- 甘えない
- 表情が乏しい
- 飼い主に従順
- 飼い主にもベタベタはせず一定の距離を保つ
- 協調性が低い
- 家族以外とは距離を取る
- テリトリー内では家族以外には攻撃的(番犬向き)
- 神経質
- 留守番も平気
- 賢い
- 頑固
- 室内トイレが苦手
- 初めて飼うには不向き
上記は全ての柴犬に該当する訳ではありませんが、あくまで傾向として覚えておいてください。「扱いにくい」と言いたい訳ではなく、柴犬の個性です。
知らない人からすると「あれ?」と思うことも、知っている人から見れば「柴犬らしさ」になり、その子の可愛らしさになります。
柴犬は警戒心が強い?
柴犬は従順過ぎて、飼い主に近づく犬に牙をむいて吠えることも。それでも洋犬のように飼い主にベタベタする訳ではなく、一定の距離感を持っています。家族以外がテリトリーに入ると激しく吠えるので番犬向きな犬種と言えます。
優秀な番犬としての素質をもっていますが、マンションや住宅地で飼う場合、吠え癖のしつけが必要となります。なので、初めて犬を飼う人は「柴犬の飼い方」についての本などを読んで柴犬のしつけ方法などを予習しておくことをおすすめします。
柴犬は恐れ知らずの性格?
柴犬は元々、狩猟犬として人間と一緒に暮らしてきました。猟師とともに山に入れば、自分よりも体の大きなイノシシであろうと立ち向かい、飼い主を守ってくれました。山里で番犬として飼われている子は熊をも吠えて追い払ったりする勇敢な犬種です。
柴犬は愛嬌がある?飼い主にはとことん誠実!
最近では写真集を出すような愛嬌のある柴犬もいます。ただ、洋犬と比べると誰に対しても愛想良く接することはできません。尻尾を振りながら感情を表現してくれるのは、飼い主や幼い頃から可愛がってくれた一部の人に限られます。
柴犬好きの人は、この誠実さに惹かれる人が少なくありません。洋犬のようにベタベタしてくる訳ではありませんが、自分にだけ特別な表情を見せてくれるなんて可愛い過ぎますよね。
柴犬は鋭敏かつ賢い!?自信満々な点にも注意
柴犬はとても賢く、飼い主に従順な犬種です。一般的な犬種の中でもしつけをし易いです。ただ、自信満々で頑固な部分もあるので、普段と違うことをさせようとすると反抗する場面があるかもしれません。
なのでしつけやコマンドを覚えさせるのであれば、幼い内から始めましょう。飼い主との立場が逆転(柴犬が上)してしまうとしつけどころか、飼育も難しくなります。
柴犬は協調性が苦手
協調性が低く、ドッグランなど社交的な場を苦手とします。小さい内から慣らしていけば、ある程度は順応できますが、そもそも苦手とします。そういった場に連れていきたいなら、別の犬種を考えた方が良いでしょう。
「黒・赤・胡麻・白」柴犬は毛色で性格が変わる?
柴犬の毛色によって性格の違いを気にする方がいるようですが、結論として柴犬の性格は毛色による違いがありません。体格も毛色では変わりません。もちろん個体差はありますが、特別「黒毛の柴犬は性格がきつい」といったことはありません。
ただ、毛色によって見た目の印象が変わります。例えば胡麻はかなりレアカラーなので、飼い主は特別感があるでしょうし、見た人は物珍しさがあります。その辺の受け取り方で印象が少し変わることはあるかもしれませんね。
「オス・メス」性別による柴犬の性格の違い
オス柴の性格 | メス柴の性格 |
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「メス柴の方が飼い主に従順なので番犬向き」とする説もありますが、縄張り意識が強いオス柴の方が番犬向きと言えます。
上記はあくまで柴犬のオスとメスの性格に見られる傾向を比べた内容です。例えば、「縄張り意識や警戒心はオス柴の方が強い」だけで、他の犬種と比べればメス柴も縄張り意識や警戒心は強いです。
オス柴と比べればマシなだけで、メス柴もフレンドリーな性格をしている訳ではありません。なのでメス柴だからといってドッグランなど社交的な場が得意な訳ではありません。
ドッグランやドッグカフェで「メス柴の性格が悪い」といった口コミを聞いたりしますが、この辺りは飼い主の配慮が足りないのが原因です。しつければ大人しくしていられる子にもなりますが、わざわざ柴犬を連れていくのは少し可哀そうな気がします。
柴犬はキツネ顔・タヌキ顔で性格が変わる?
柴犬は顔の見た目でシュッ見える「キツネ顔」とコロコロした「タヌキ顔」があります。ただ、顔の見た目だけで性格は変わりません。基本的には子犬期はタヌキ顔、成長期はキツネ顔、成犬期はタヌキ顔になります。
まれに子犬でもキツネ顔の子がいますが、あくまで見た目だけで性格的には変わりません。兄弟でも1頭ずつ性格は違いますし、飼育環境でも変わります。見た目で選んで問題ありません。
参考までに柴犬はどの子も、太ればだいたいタヌキ顔に寄りますし、痩せればキツネ顔に寄ります。
柴犬と豆柴で性格は変わるの?
JKC・日本犬保存会ともに「柴犬」は一種類です。「豆柴」や「小柴」・「ミニ柴」などと書かれた柴犬が売られていますが、性格に違いはありません。正式な犬種名でもありません。あくまで、大きさが基準以下のものを上記のように呼んでいるだけです。
まっとうに小さな柴犬を普及させようとしている団体もありますが、中には成長期に餌を与えず、成長不良の子を豆柴として市場に流す悪質ブリーダーも存在しています。日本は「小さい=希少・可愛い」という傾向が強いです。
テレビ番組も芸能人を使って、そういった情報発信をしています。極端にスタンダードから外れた子は、虚弱だったり骨に異常を抱えている子もいます。結果として高額な医療費を払えずに手放すといったケースもあります。
「小さい=可愛い」という感性を否定するつもりはありません。ですが、上記のようなことも理解した上で、柴犬を迎え入れて欲しいと思います。
初めてでも飼いやすい柴犬の色・性別は?
柴犬に限った話ではありませんが、オスの方が体も大きく、力も強いです。見た目もカッコイイです。でも、散歩の距離も増やさなければいけません。これらを考えるとメス柴の方が飼いやすいと言えます。
ただ、メスはヒート(生理)があって、この期間は散歩中にオス犬が寄ってきてマウンティングされたりします。オスは攻撃的で片足をあげておしっこをするので、室内で飼う場合はしつけが必要です。
このようにどちらにもメリット・デメリットがあります。一般的にオス犬・メス犬の飼いやすさや、特徴などを参考にあなたのライフスタイルにあった方を選ぶと良いでしょう。
まとめ
ここでは柴犬の性格についてご紹介しました。人の手によって作出された犬種とは違い、毛色で性格が変わることも無く、安定しています。ここでは少し扱いにくいような印象を与えてしまったかもしれません。
ですが、柴犬としての傾向よりも、飼い方や飼い主との関係性、しつけなどの方が性格に与える影響は大きいです。柴犬は日本の風土に合っていて、丈夫でトリミングなどにお金がおかからず、飼いやすいといった理由からも人気の犬種です。
洋犬と比べると少し取っつきにくいと感じる部分もありますが、そういった部分を個性として見れるととても可愛い犬種ですよ。